ながら仕事のスキル

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「ながら仕事」と聞くと、どうもネガティブなイメージを思い描きがちだと思うのは私だけでしょうか。
実際多くの研究、調査によっても「ながら仕事」は作業効率を落とすことが知られていますし、必要以上に脳を疲労させることも分かっています。
作業効率と言えば、何かをしている時に携帯にメールや通知が来て一瞬見るだけでもその後しばらく集中力は戻らないそうで、別の研究によれば見える範囲に携帯があるだけでも集中力がそがれて作業効率が落ちてしまうとこのことです。
やはり同時に2つ以上のことを効率よくこなすように私たちがデザインされていないようです。

しかし、集中力は若干落ちたとしても時には同時に2つのことをこなす必要がある場面はあります。
特に仕事中は出来るだけ仕事に集中しつつも、何か対処しなければいけないことがあればささっと片づけたりする必要があります。

例えば仕事で電話中に同僚がやって来て、「これから外回り行ってきます」みたいなジェスチャーをすれば、電話を続けながら相手に分からないように同僚に「了解」的なジェスチャーを出すでしょうし、仕事でなくても料理中に夫が「爪切りはどこだっけ?」と言ってきたら、手を止めずとも「そこの右の引き出し」などと答えられると思います。
以前は別にそんな当たり前のことを深く考えたりはしませんでした。
しかし、フランスに住むようになってから、これが当たり前でないことに気付いたのです。

一番頻繁にそれを感じるのがスーパーやお店などで買い物をしてレジで精算をしてる時。
今はどこでもバーコードをかざすだけなので、手動でお釣りを渡す時以外は、そんなに間違わないようにとか集中力を要しない作業だと思うのですが、そんなレジ打ち(ところでいちいち値段を入力していた時代ならともかく、バーコードをかざすだけの作業をレジ打ちと呼ぶのはおかしいですよね?)の最中、隣のレジの同僚が何か聞いてきたとします。

例えば私の買い物をピッ、ピッとしているレジ係りの人に、隣のレジ係りが「これバーコード通らないんだけど、バーコードの一覧サンプルにこれ入ってるっけ?」などと聞いてきました。
日本ならチラッと見て、「ちょっと分からないから、売り場にかけて見てきてもらってたら?」などとピッ、ピッとしながら答えて終わると思います。
でもフランスのレジ係りは手を止めてあぁでもないこうでもないと話し始めます。
例えレジの列に10人並んでいても、決して急いだりはしません。
もちろん、こんな問題が起こっても起こらなくても「お客様をなるべく待たせないように」という発想はないので、「えぇ~分からないから、〇〇にかけてみたら?」とか、「今日これで3回目なんだよね、この商品」とか、「あぁ、私もこの前そういうのがあったわ」とか話し始め、ようやく売り場の人に電話をかけ始めたので、こちらのレジの作業も再開かと思いきや、手を止めたまま同僚の様子を伺って「電話出ないの?だったら△△の方にかけてみたら?」などと親切にアドヴァイス。

また、市役所などで学校の手続きやパスポートの申請などをするとしましょう。
職員の女性は出された書類を全部チェックして、まとめた書類をクリップで留めようとしています。
そこへ同僚がやってきて何やら尋ねます。
もちろん書類をクリップで留めながら話すことなんて出来ませんので、手を止めて話します。
最後は仕事と全然関係ないプライベートな話題になっていますが、仕事中でしかも目の前で人が待っていることなど気にしません。
話している時はそこに100%集中するのです。
誰かが待っているとか、今書類をまとめようとしていたとか、そんなことは関係ありません。
一度に一つのことしかしません。

なんだか私が器の小さい人間みたいに思う方もいるかもしれませんが、私も別にいちいちグチグチ言うつもりはありません。
でも、どう考えても手を止めて対応するほどのことじゃないのに、毎回手を止めて、しかも全く急ぐ様子もなくマイペースでいられると、たまにイラっとしたり、脱力してしまうのです。
そして私は思いました。
こんな風に何度も何度も作業を中断しているから、フランスではなんでも遅いんだと。
別に日本のようにきっちりきっかりを望んではいませんが、道路工事をしている現場を通りかかっても、大抵半分の人は作業せずに休んでいたり、ボーっと突っ立っているだけだったり、そりゃ捗らないわなぁと思う場面によく出くわします。
逆にスイッチが入って集中すると、びっくりするほど仕事が早いのもフランス。
ところ変わればなんとかと言いますが、こんなくだらないことひとつとっても、違う国から来た者にとっては疑問を感じてしまいます。

ちなみにトップのイメージ画像は、そんな複数のことが同時に出来ないフランス人の代表のような末っ子の勉強時間の記録ノート。
なかなか集中出来ないのが弱点な彼女ですが、基本的に家での自主勉強は欠かさず、勉強した時間を書き込んでモチベーションにしています。
勉強した時間5分ごとに一マス斜線を引き、その分だけテレビやゲームをしていいことになっていて、消費した時間を逆斜線で書き込むと×印になるので、勉強時間とテレビやゲームをした時間が一目瞭然。
この制度を導入して1年以上経過していますが、ノートがどんどん埋まっていくのがひとつの満足感にもつながっているようです。
私も同じ手で勉強頑張りたいけど、テレビもゲームも興味ないので、何かよいエサはないかと考え中。



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