カギだらけの謎

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十数年前、友達の家を訪ねて初めてフランスを訪れたのは、ちょうど冬が始まったばかりの11月のこと。
フランスだけでなく、なんと海外旅行自体が初めてだったにもかかわらず、どこもかしこもなつかしさすら感じられるくらいにすんなりと馴染むことが出来た私。
やっぱり前世はフランス人だったに違いないと勝手に確信を深めつつも、その一方で、文化の違いや日本での生活では見慣れない光景を何度も目にすることもあり、車の移動中に前の車のトランクから冷蔵庫が半分飛び出していたのを目撃した衝撃は忘れがたい思い出。(今はもう慣れた)

その他に、小さなことなのにやたらと強く印象に残ったのことのひとつが「カギ」。
まず、私の友達はアパートで一人暮らしだというのに、キーホルダーには全部で6本のカギと何やら黒いプラスティックにボタンがついたものが一緒にくっついていて重量感あり。
聞けば車のカギ、アパートの門のカギ、アパートの入り口のカギ、アパートの自分の部屋のカギ、ガレージのカギ、ポストのカギとのこと。
彼のアパートには鉄柵の門があり、車で出入りする時には手のひらにすっぽり収まるサイズのリモートキーのボタンで鉄柵の開閉が出来るようになっていて、すぐ横には歩行者用の小さなドアがあり、そちらは普通のカギで開く仕様。また、アパートの入り口はオートロックになっているので通常はコード入力で開くほか、カギで開けることもできるため玄関のカギが1本プラスとなるわけです。

これだけなら、日本のマンションでもこの程度はカギだらけになるかもしれませんが、部屋に入るとさらに別のカギ束があって、そこには彼の両親宅の門、ガレージ、二重玄関のカギ合わせて4本に、両親が所有している週末用のアパートとそのガレージのカギ、友達の家のカギもあるというのでこれまたびっくり。
「どんだけー」(古い)とツッコミつつ笑ったのを覚えていますが、何を隠そう現在は私もそのカギ族の一員に恥じず、出かける時には二重玄関のカギ2本、ガレージ、門のカギ、合わせて4本を常に持っています。
その他にもポストのカギはもちろん、義両親宅の家、門、ガレージのカギ、別荘のカギのほか、なぜか大量のよく分からないカギがざっと20本くらい。
どうやら玄関のカギを替えた際に古いものをそのままとっておいたり、義両親が所有していたボートの停泊所のゲートのカギや、さらには今は亡き夫のおばあちゃんの家のもろもろのカギまで混ざっていいる様子で、夫に聞いてもほとんどどれが何のカギか分からない始末。
なのに捨てたら大変なことになるような気がして捨てられず。

しかし、フランス人みんながみんなジャラジャラしているわけではないかも知れず、機会があるたび何気に人の家のカギをチェックしてしまうというあまり大声では言えないクセを持ってしまった私の調べによると、やっぱり多く人がジャラジャラしているか(なぜかジャラジャラと言う度私の中で=麻雀に変換)、家に大量のカギ束を保有していることが判明。
といっても、別に会う人会う人にカギをみせてくれと頼んでいるわけではなく(そんなことしたらあやしすぎる)、簡単にカギチェックが出来る方法があるのです。(まったく役にたたない情報)

話を戻して初めてのフランス滞在期間中、観光の合間に友達だけでなく、その両親、親戚、友達など数人からご招待をもらって家へおじゃまする機会が何度かあり、そこでまた日本では見慣れない光景を目の当たりに。
なんと誰の家に行っても玄関のカギ穴にカギが差しっぱなしなのです。(当然ですがドアの内側の方です)
そしてもちろんどれも束と呼ぶにふさわしく、おびただしい数のカギがジャラジャラ。
更に玄関付近をさっと見回せば、案の定カギをかけておくフックや家具の上に置かれたトレイに自分の家だけでなく、両親の家のカギ、娘、息子の家のカギ、そして友達やご近所さんの家のカギだったりがジャラジャラしています。

しかしここで私はカギの多さよりも、今度はカギの差しっぱなしの方が気になり始めたわけです。(どっちもどっちのくだらなさ)
するとこれまたびっくりすることに、家中のドアと呼べるものの半分くらいにカギが差さっていることに気付くのです。

たとえば部屋のドアはもちろんのこと、バスルームやトイレのドア、そしてカップボードやキッチンの収納家具のドアなどにもブスブスとカギが差さっているんです。
カップボードや収納家具にそもそもカギをかける必要性がどこまであるかは別としても、それはまぁわからなくはない。
しかし、玄関をはじめ部屋やトイレのドアにカギが差さっているって、ごく普通の標準的な日本人だと思っている私には不可解極まりない。
なので友達に聞いてみると、「何でそんな当たり前のことを聞くんだ?」とばかりに言われたのですが、日本なら大抵のドアは内側からカギを使わずロックすることが出来る構造になっているので答えを聞いて目から鱗。
でもちょっと考えてみれば当たり前のことだったわけで、フランスでは外も内もカギがなければ開閉できない仕様が一般的なのであちこちにカギが差しっぱなしなのです。

それとカップボードに関しては最近の家具以外は取っ手がついていないものが多くて、差しっぱなしのカギが取っ手代わりになっているものが多く、実際カギは差しっぱなしでもただ差してあるだけでカギはかかっていない場合がほとんど。
例えば我が家のカップボードは4枚の扉がついているのですが、いちいち全部にカギがついていてもちろん全部差しっぱなし。
今はもう慣れてしまってなんとも思わないけど、初めて見たら私のように「???」となるはず。


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