フランスの結婚祝い、出産祝い事情

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日本でもお祝いごとと言えばどんなギフトにしようか?ご祝儀はいくら包めば良いか?などなど色々悩みますよね。
でも所変われば品変わるというように国が変われば慣例変わる(笑)と言うことで、今回はフランスでの結婚祝いと出産祝いについての事情をご紹介したいと思います。


結婚祝いの場合


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フランスの結婚式のご祝儀にはほとんど相場というものがありません。もちろん日本でも近い親戚や祖父母などはある程度まとまった金額、職場でまとめて渡す場合は一人当たりの金額も少額といった具合だったりすると思いますが、フランスもそういう傾向はあるものの基本的にはそれぞれの判断。しかもお祝いをあげないという選択もあります。
以下、シチュエーション別に解説。



結婚式に出席した場合


フランスの結婚式は基本的に市役所で行い、その後日本の披露宴にあたる結婚パーティーを別のところで開きます。市役所によってはそういった施設が隣接していることもありますが、多くの場合は大勢が収容できる多目的ホールなどを借りたり、パーティー対応のレストランなどで行います。

日本なら披露宴の受付でご祝儀を渡すことになりますが、フランスの場合は大抵パーティー会場にご祝儀を入れるボックスなどがあって、そこにご祝儀をあげたい人があげたいだけ入れるというスタイルです。
もちろん日本のようなご祝儀袋などないので、ほとんどの場合現金をそのまま入れることになりますが、中には封筒などに入れて記名して入れる人も居ます。
ただ現金をそのまま入れた場合は誰がいくら入れたか分かりませんので、相手から個人的なお礼が返ってくることはなく、純粋にお祝いの気持ちで渡すことになります。


■結婚式に出席した場合のお礼…
日本であれば結婚式に出席すると引き出物をお礼として持たせてくれますが、フランスの場合は小さなサシェに入ったドラジェなどが一般的です。
もちろんオリジナリティを出したいカップルなどはドラジェではなくて別のものにすることもありますが、大きさ的にはドラジェと変わらないような小さなものである場合がほとんどです。




結婚式に出席せず結婚祝いを渡す場合


友人の結婚式ならまず出席することになると思いますが、事情があって欠席する、または親戚だけど遠方なので欠席するということもあると思います。

フランスでは日本ほど結婚式にご祝儀をあげることにこだわりがないので、例え親戚でも、また式へ出席、欠席に関わらずお金を渡すことがあまりありません。なので特に結婚式に出席しない、つまり顔を合わせる機会がない(またはなかった)人が改めてご祝儀だけ渡すということはあまりしません。

もしお金を個人的に渡すという場合は封筒などに入れて本人が渡したいだけ渡しますが、親戚はともかく友達がこういう形でお金を渡すことはかなり稀です。

友達ならば個人的、または同じく式には出席しなかった友達同士(つまり式に出席するほどの仲ではない人も含め)まとめて何かお祝いの品を渡すのが一般的です。
この場合もいくら出すかは本人次第ですが、仲間うちなら大抵皆同じ金額を揃えて出そうとなるのが自然な流れだと思います。
また、友達や親せきであってもお祝いの言葉だけでお祝いの品はなしということも特別なことではありません。


■結婚式に出席せずお祝いだけもらった場合のお礼…
結婚式は欠席したけれど何かしらのお祝いをもらった場合も、式に出席した人と同様のもの(つまりドラジェなど)を返すのが一般的です。
もちろんもらった金額などによってお返しの品物が左右されることは基本的にありませんが、明らかに金額が高い(例えば高齢で式に参列出来なかった祖父母などからのお祝いなど)場合、その人に合わせてちょっとしたものをお返ししたりすることはあるかと思います。
また場合によってはその友人や親せきを家に招いてシャンパンや食事を振舞ったりしてお礼をすることもありますが、いずれにしても本人に直接会って、またはそれが出来ない場合は電話などで必ずお礼を言うことだけはします。




職場の同僚でまとめて結婚祝いを渡す場合


日本でも職場の同僚がいくらか出し合ってご祝儀をまとめて渡したり、またはお祝いの品を買って渡したりしますが、フランスでも同じようにまとめてお祝いを渡すことがあります。
ただし、この場合も出したい人が出したいだけ出すというスタンスが基本。
ご祝儀として現金を渡す場合は誰がいくら出したか書かれたメモなどが一緒に添えられ、お札も小銭もそのままもらった状態でまとめて渡されるのが普通なので、誰かが両替をして新札にして…なんてことはありません(笑)

またお祝いの品を買うにしても、同じように出したい人が出したいだけお金を出し合って買うのが一般的で、まとめ役の人などがそれを買うのにいくらくらいか提示して、その金額になるように合わせられる人はそれなりの金額を出したり、最終的にはまとめ役の人が微調整して買うことになります。
その場合も誰がいくら出したかというメモが添えられる場合がほとんどです。


■同僚からまとめてお祝いをもらった時のお礼…
基本的には結婚式に参加してもらったお礼と同じでドラジェなどを配って、お礼を言って終わりということが多いです。もらった金額によってお礼の品が変わることはまずないです。
場合によってはお礼の品が無い場合もありますが、お礼は必ずもらった人全員に直接言うようにします。

また職場によってはお礼の意味を込めてランチタイムなどにシャンパンやおつまみ、場合によっては軽食などを準備して皆に振舞ったりする人も居ます。この場合お祝いをくれた人全員に声をかけるわけですが、くれなかった人もその場に居合わせれば一緒に声をかけるのが普通。





出産祝いの場合


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出産祝いも結婚式のお祝いと同じような部分もありますがやはり少し違ってきますので、こちらもシチュエーションごとに解説。


病院を訪れて出産祝いを渡す場合


日本でも親しい友達や親せきなどであれば出産した病院へ直接赤ちゃんを見に行ってお祝いを渡すことがあると思いますが、フランスでは日本よりも少しこの傾向が強いかもしれません。
というのも、日本だとやはり出産したばかりのところへ行くのは迷惑かな?などの配慮をする人も多く、家族などを通して間接的にお祝を渡したりすることが好みまれるような気がしますが、フランスの場合赤ちゃんの誕生を祝いたいと思うような間柄なら、赤ちゃんを見て直接渡したいと考える人が多いので、どこで出産したか分かるくらいの親しさなら、たぶん病院を訪れます。
もちろん地域柄や普段の周囲との付き合い方、また相手の考え方にもよりますが、私の場合は近所のご夫婦が病院まで来てくれました(笑)

そしてお祝いとしてお金を渡す人はほとんど居ません。特に病院でお金を渡すことはまずないかと思いますし、後にあげたいと考えているなら退院後に渡すのが普通。
基本的にはお花やベビー服などが一般的なお祝いで、この辺りは日本と同じだと思います。ただ日本だとたまにケーキやお菓子などの食品の差し入れをする人も居ますが、フランスではあまり一般的ではないと思います。


■病院に来てもらってお祝いをもらった時のお礼…
これは自宅を訪れてお祝いをもらった時と同じ対応になるので、下の項目を参照してください。




自宅を訪れて出産祝いを渡す場合


病院へ行く時間が無い、またはそこまで親しくもないなどの理由で退院後に自宅を訪れてお祝いを渡す場合も上記と同じで、基本的にお金を渡すことはなくお祝いの品を渡すことになります。
その場合もやはり赤ちゃんの服などが一般的で、それ以外ならば赤ちゃんの両親が欲しがっているもの、リクエストのあったものなどあげることもあります。
ただし親戚、特に祖父母などであれば稀にお金を渡して赤ちゃんのために好きなものを買いなさいということもあるかも知れません。


■自宅に来てもらってお祝いをもらった時のお礼…
基本的には結婚式のお礼のような品物はなく、「赤ちゃんが生まれました」というカードなどを渡してお礼を言うのが一般的です。
また友人や親せきなどの場合であれば結婚のお祝いのお返し同様、家にまとめて招いてシャンパンなどを振舞ったり、食事を振舞ってお礼する場合もあります。

私の場合は近所の人が数家族合わせてお金を出し合ってベビー服を贈ってくれたので、そういう人や友人などを合わせて自宅に招いてシャンパンとおつまみを振舞うアペリティフをしました。




職場の同僚でまとめて出産祝いを渡す場合


こちらも結婚のお祝い同様、出したい人が出したいだけ出して現金を渡すこと(特にそれなりの人数の職場に多い)一般的ですが、出産祝いの場合は同じように現金を出し合って品物を買って渡す場合(少人数で女性が多い職場にある傾向)もあります。
もちろん出したくない人は出さなくてもいいし、あまり親しくない人などは数ユーロだけという人も居ます。この場合も誰がいくら出したか書かれたメモを一緒に渡すことが多いですが、品物で渡す場合はメモが無い場合も。


■同僚などにまとめてお祝いをもらった時のお礼…
同僚と言っても、産んだ母親の職場の同僚、パパになった父親の同僚の二つの可能性があるわけですが、いずれにせよ個人的にお祝をもらった時と同様に大抵は「赤ちゃんが生まれました」というカードなどを渡してお礼を言うのが一般的で、お返しの品などは渡さないのが普通。

また、これも結婚のお祝いのお返し同様、職場でランチタイムにシャンパンやおつまみなどを振舞ったり、食事を振舞ってお礼する場合もあります。




番外編…日本に住んでいる人がお祝いを渡す場合


日本に住んでいる人がフランスに住んでいる友達の結婚式に呼ばれたら、チョイスは二つ。
一つは上記を参考にフランス流でお祝いを渡す。
二つ目はあえて日本式でお祝いを渡す。つまりご祝儀を渡したいならご祝儀袋に入れて渡す、お祝いの品ならキレイに包んで熨斗紙付きで渡す。もちろん相手がフランス人の場合はきちんと説明をして渡せば、これが日本式なんだなねと分かってくれるし、きっと喜んでくれるはず。

また結婚式に参加せずとも基本的にはお祝いする気持ちが一番重視されるので、心のこもったメッセージだけでもOKです。



おわりに…


フランス流のお祝いの渡し方とそのお礼の仕方、いかがだったでしょうか?
日本は何かとご祝儀や贈り物の文化が深く根付いているので、もらったらお返しするのが当たり前という考え方がありますが、フランスの場合はお祝いしたい人が出来る範囲でお祝いし、された人は感謝の気持ちをしっかり伝えるというのが基本。
もちろん在仏日本人なら敢えてお返しは日本式でというのもありだと思います。その時に一緒に日本の文化の説明もすれば理解も深まるし、何よりも日本人的な感謝を感じで喜んでくれると思います。
でもフランス流を知っておけばいざという時に役立つかもしれないので、是非頭の片隅に入れておいてくださいね。



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